色彩
私が内装デザインにおいて気を付けているひとつに
「色彩」
があります。
少し勉強されている方であれば
色彩・明度・彩度
という3つは知っているかと思います。
そのうちの明度・彩度を合わせてトーンと呼びますが
このトーンが合っている合っていないをよく話されるデザイナー
もしくは施主様もいらっしゃいます。
トーンだけでいえば、
私はトーンが合っているかももちろんですが
トーンがもっている”心理”を私は大切にしています。
つまり、そのお客様は空間に入った時のトーンから
「元気がいい」「落ち着く」「おだやか」などの心理に影響を受けますが、
デザイナーはその心理に影響を与えるためにトーン選びをします。
この画像を見て頂くとわかるのですが、
vやdpなどトーン分けしてあります。実はそのそれぞれにトーン心理があります。
デザイナーさんの中でもこの心理まで理解して色彩計画している方っていそうでいないんですよね。
また、私はもちろん勉強しているのでその表も作っていますが、
ネットで探しても心理まで載せているものはあまり出回っていません。
そして色彩において私がもっとも大切にしているのは
アンダートーンです。
・イエローアンダートーン
・ブルーアンダートーン
この2つがあります。
私が初め勉強した時、どの色がどちらに分類されるのかという目の訓練がかなり苦痛でした!!難しいんです。
同じ黄色のなかでも細かくわけられてしまうんです。
この訓練を地味に何度も何度もしていった結果、今では
メラミンやクロス、カーテン生地などマテリアルを選ぶのにアンダートーンを意識することができ、空間としてかなりハイセンスにまとめることができます。
また、私が上京してから初めて務めたデザイン事務所の社長さんは
ファブリックに徹底していました。
そしてその社長さんは絶対的に茶色を選びません。
社長さんに提案するときにマテリアルにひとつでも茶色をもっていったら怒られるどころではありません(笑)
ただ、わかりやすいくらいそこのデザインの特徴は
ブルーアンダートーンなんですね。茶色のすべてがイエローアンダーではないですが、
茶色自体の元は黄色ですので必然的にイエローアンダーはなくしているんです。
ですので、メラミンを選ぶ際もよく「黄色が強い」という言葉を発して外していきます。
私はこのアンダートーンの勉強をしてからこの事務所にはいったのでとても
”なるほどな~”って思っていました。
画像を載せるとどこの事務所かばれてしまうので載せませんが、
とても尊敬している有名デザイン事務所です。
かなり勉強になった事務所です!!
さて、こちらはどちらのトーンでしょうか。
答えはいいませんが、なぜこのアンダートーンが大切かというと
たまにというより結構よくみるのですが
色相・明度・彩度すべてそろえて合っているのになぜか空間がちぐはぐしてみえるという現象です。
その原因が「アンダートーンが違うものが入っているから」につきるんです。
色彩は奥が深いんです!!